ソープへ行けと彼女は言った。より

ソープへ行けと彼女は言った。

読み物です。色々考えちゃいますよね、これ。 読んで色々考えてみたけど結局思いついたまま、という駄文を以下に書いておきます。 支離滅裂で夢見がちなのはご容赦を。

「ソープへ行け」が2回出てくるが、それぞれ意味は違う。でも根底は一緒なんだろう。 「自分より弱いものを突き放す」こんな思いが感じられた。

幼児がきゃっきゃとアリを踏みつぶす。誰しも1度くらいは見たことあるんじゃないだろうか。 大した力のない幼児は、人間同士では力を振るえない。だから自分よりはるかに小さいものを潰したりすることで、力を行使する。 人は元々、自分より弱いと思っているモノに力を振るうすることが大好きなのかな?

力を得ても、それを振るう方向性を間違えれば、以前の自分と同じ苦しみを人に味わわせることになる。 その万能感に酔い、他人の苦痛に対する感覚は鈍化していく。 「自分は他人より優れている」と思うようになる。弱いモノに対して残酷になれる。

逆に、得た力で、以前の自分と同じ苦しみを持つ人を救うこともできる。 痛みを知っている分、どう助けてあげればよいかわかる。共感することもできる。 「少しでも助けになりたい」と思う。弱かった自分が重なる。

力を得てそれを行使すれば、誰かを傷つけることもできる。助けることもできる。他人を動かすことができる。 どちらにしても他人にかかわることで、満足感が得られる。心が潤う。

きっと心がカラカラだと、手っ取り早く人を傷つけて、潤いが欲しくなるんだろうなぁ。 でもそれは、「弱いモノがさらに弱いモノを叩く」なんてことの繰り返しになるだけに思える。

P.S. 「死ぬかと思った Case07」と似たテーマの話だと思った。